成年後見制度とは?

私たちが生きていくためには、様々な場面で法律的判断が必要となります。スーパーやコンビニで買い物をするときでも、契約書を作ったり、印鑑を押したりはしていませんが、売買契約の締結という法律的な判断を行っているのです。

しかし、病気や年齢を積み重ねることによって、こういった判断能力が低下してしまうことがあります。判断能力が不十分な場合、そのことによって不利益を被ってしまうおそれがあります。

そうならないように、第三者がそういった方々を法律的な判断の側面から支援していくのが成年後見制度です。

後見制度を利用できるのは誰?

後見制度には後見、保佐、補助の3つの制度があります。

1.後見:精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある方

  (買い物に行っても、釣り銭の計算が出来ない等)

2.精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である方

  (日常の買い物は出来るが、不動産や自動車などの重要な財産の購入は難しい等)

3.精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である方

  (自動車をひとりでも買えるかもしれないか、少し不安等)

どんな時に後見人が必要?

後見人が必要と思われる事例です。(参考)

 

@本人名義の銀行預金をおろす時。

A本人名義の定期預金を解約する時。

B本人名義の不動産を売却する時。

C遺産分割をする時。(本人が相続人のひとりである時。)

D施設や病院と入所契約をする時。

E本人の財産の管理する必要が生じた時。

F本人名義の保険を解約する時。

 

後見人は誰がなるの?

後見人については家庭裁判所が選任します。

しかし、ほとんどの場合、申立時に後見人候補者を決めて申立を行います。

通常は、親族の方がなることが多いですが、親族の方がいなかったり、親族間で争いがある場合や、被後見人の流動資産が多額の場合などは、司法書士等の職業後見人が選任されることがあります。

誰が、申し立てられるの?(申立人)

【申立権者】

後見:本人配偶者四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、

    補助監督人、検察官

保佐:本人配偶者四親等内の親族、後見人、後見監督人、補助人、補助監督人、検察官

補助:本人配偶者四親等内の親族、後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、検察官

共通して:市町村長(特別区の区長を含む)

      任意後見受任者、任意後見人、または任意後見監督人

 

*四親等内の親族とは?

  親族とは配偶者、六親等内の血族及び三親等内の姻族を指します。

どこに申し立てられるの?(管轄)

【管轄(申立書の提出先)】

本人の住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てます。

 

*住所地とは?

  その人の生活の本拠として生活の中心的場所になっているという客観的要素と、定住の意思という主観

  的要素を総合して判断します。

  実務上は、住民登録地を基準に決定します。

後見申立の流れ

申立から審判が確定するまで約2〜3ヶ月かかります。

後見人に選ばれると法務局に登記がされます。この登記された証明書を持って、後見人は本人に代わって法律行為をすることになります。

以下が後見人がつくまでの流れとなります。

 

@後見開始申立書を作成

A本人の住所地を管轄する家庭裁判所へ申立をする

B家庭裁判所での面接

C家庭裁判所による調査・審問

D医師による鑑定

 *場合によっては行われないこともあります。

E後見開始の審判

 *審判後2週間で確定

F法務局に登記がされます

 

必要な書類は?

@申立書

A申立人照会書(横浜家裁独自のもの)

B本人の状況照会書(横浜家裁独自のもの)

C後見人等候補者照会書(横浜家裁独自のもの)

D本人の戸籍謄本(全部事項証明書)  *3ヶ月以内のもの

E本人の住民票又は戸籍附票

F後見人等候補者の住民票

G本人の登記されていないことの証明書

 *本人、配偶者、四親等内の親族から請求が出来ます。

 *上記の者から委任を受けた代理人も請求出来ます。(委任状が必要。)

H診断書および診断書附票

I療育手帳(愛の手帳)のコピー  *本人が知的障害者の場合にのみ必要

J財産目録等

K(推定相続人の)同意書

L親族関係図

申立てに際しての注意事項

@成年後見人等に就任すると家庭裁判所への報告義務があります。

A原則として本人が亡くなるまで後見人としての任務は続きます。

B依頼者が成年後見人等になれない場合があります。(成年後見人等の選任権は家庭裁判所にあります。)

C親族後見人の場合、監督人がつく場合があります。

D専門職(弁護士、司法書士等)が成年後見人等になった場合は報酬がかかります。(ただし、報酬額は家

  庭裁判所が決めます。)

E申立費用は申立人の負担となります。

F選挙権の剥奪、印鑑登録の抹消、取締役の資格喪失等本人に一定の制約が伴います。

費用はどれくらいかかる?

【必ずかかる費用】

後見開始の場合

 収入印紙  3,400円(申立費用 800円  登記費用 2,600円)

 郵券  2,800円(500円x2枚、200円x4枚、80円x10枚、10円x20枚)

 

保佐(補助)開始の場合

 収入印紙  3,400円(申立費用 800円  登記費用 2,600円)

 *同意権を要する行為や代理権付与を求める場合は、それぞれ別に800円が必要。

 郵券  3,800円(500円x4枚、200円x4枚、80円x10枚、10円x20枚)

 

戸籍等取得費用

 *司法書士に依頼する場合は、実費+報酬(1,000~2,000円/通)となります。

 

【場合によってかかる費用】

鑑定費用(5万円〜20万円)

 *補助開始の申立については、鑑定不要

 

司法書士費用

 申立書の作成を司法書士に委任する場合にかかる費用です。

 当事務所では、後見申立(書類作成)業務をお受けしております。

 当事務所では105,000円/一式で行っております。

 *戸籍等取得費用は別途かかります。

 *上記申立以外に裁判所に提出する各種書類の作成もお受けしております。(31,500円〜)

 

 

 

 

 

 

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